30年前に逆戻り!裏道タイムスリップ
ひたちなか市の誕生30周年事業である「推しのまち巡りプロジェクト」。
今回はそこで生まれた4つのまち巡りプランのひとつ、「30年前に逆戻り!裏道タイムスリップ」と題した、勝田駅前エリアのレトロなスポットを巡るツアーです。
勝田駅周辺は公共施設や商業施設、マンションなど、都市として便利な機能が揃った住みやすいエリアです。勝田駅はJRのほか、ひたちなか海浜鉄道湊線の起点でもあり、まさにひたちなか市を代表する玄関口となっています。
しかし、視点や切り口を変えてみると、都市としての便利で現代的な価値だけにとどまらない魅力や楽しみ方はもっとたくさんあるはずです!
そんなひたちなか市勝田駅周辺のレトロな「萌えポイント」やあまり知られていない自分だけの「マル秘な推しポイント」を、参加者自身がガイド役になって再発見する、みんなが主役のツアー内容をご紹介します。
懐かしさを新しく発見するツアー
このツアーは参加者がそれぞれ異なる『レトロ』の魅力をみつけつつ、『懐かしさ』と『新しい発見』を見つける旅でもあります。
勝田駅東口〜元町商店街〜表町商店街を街ブラしながら、事前にリストアップしたポイントだけでなく、気になったお店にも飛び込んでみたいと思います!
ポイント
①自分の目で「レトロなもの」を発見する楽しさ
②みんなの見つけた「レトロなもの」を知れる楽しさ
③「レトロなもの」にまつわるストーリーを知れる楽しさ
集合〜まち巡り
今回のツアーで巡る場所は、かわいらしい内装の喫茶店や、レトロさを残す居酒屋。その道中でもいろいろな発見がありました。
地元で長く愛されている「チャーチル」さんの前を通りかかりました。昔ながらの、まさにレトロな看板が目印です!店内も懐かしい雰囲気が漂っています。
昔は勝田駅周辺にもっと沢山の純喫茶があったそうです。「減ってしまって寂しい!」と、昔の商店街の思い出話をしながら歩みを進めます。
勝田駅から少し歩いたところで、中央図書館前の三角地にポツンと立つ一本の桜の木を発見。
桜の木を残す形で道路が作られたらしく、古い写真にもその様子が残っているということを企画に参加されたうちのお一人が教えてくれました。
春には満開の桜が咲き、昔の名残を感じさせる風景なのかなとワクワクします。
大通りからそれて裏道に入ると、昭和の面影を残す小さな居酒屋や、かつてスナックがたくさん入っていたビルなど、「レトロ」を感じるものがたくさん。
勝田駅から伸びる大通りは交通量も多く、都市的な景観が広がっていますが、一本裏道に入ってみるとガラッと雰囲気が変わるのが勝田のおもしろいところですね。
ぽーかふぇ
そんなこんなで、一つ目の目的地「ぽーかふぇ」さんに到着!上を見上げると、なぜか建物には「神田酒店」の文字が(写真暗くて見づらいですが……!)。
気になりつつ店内に入ると、かわいらしいクリスマスの飾りがお出迎え。
早速みんなでメニューを見てみます。飲み物は「季節のソーダ」、「アップルジンジャーティ」、「ぽーチャイ」、「珈琲」の4種類。
私は「アップルジンジャーティ」と「ぽーチャイ」で迷って、「ぽーチャイ」にしてみました。飲み物を待つ間も、「スタミナラーメンのお店はどこ派?」「あのお店なくなっちゃうの!?」などなどローカルトークで盛り上がっていました。
ぽーチャイは、シナモンが効いていて、ほっこり温まるおいしいチャイでした!カップのかわいいイラストはお店の方の娘さんが描かれたそう。
お店の人にお話をうかがってみると、昔ここは酒屋さんで、私が座っていたところは元々タバコを売っていたスペースだったそうです。
その名残で「神田酒店」の文字が残っているのか!と納得しました。
店名の「ぽー」はぬいぐるみの名前で、ご結婚されるときに旦那さんからもらったぬいぐるみなんだとか!素敵なお話をお伺いすることができました。
外に出ると、ぽーちゃんが描かれたかわいい看板を発見!
今回は大人数で押しかけてしまいましたが、普段はゆったりと過ごせる素敵なお店です。
現在は主にクッキー屋さんとして営業をしており、週末はキッチンカーでイベントなどにも出店されているそうです。
夜の表町商店街
今度は表町商店街を散策します!
辺りは暗くなってきて飲み屋街の明かりが灯り、なんだか大人の雰囲気になってきました。
「何かレトロなものはないかな」という視点でまちを歩くと、普段は通り過ぎてしまう外灯や看板もなんだか気になってきます。
バルコン小池
そうして表町商店街を歩いていると、長年営業を続けて来られたであろう歴史を感じる、レトロな店構えのお店を発見。
オーダースーツと制服の販売店「バルコン小池」さんに立ち寄ると、いきなりの訪問にもかかわらずとっても快く受け入れてくださり、お話をお伺いすることができました。
入口にある、セーラー服を着た女の子の看板が目印です!
ショーウィンドウには昔使っていたミシンとアイロンが飾られていて、なんだか時代の流れを感じます。
オーナーさんのお父様の代からこのお店がつづいていて、今年なんと76年を迎えるそうです!
これまでの歴史についてお話いただく中で、「実は2階にレンタルフロアがある」という新情報を教えていただきました!
さっそく、お店の2階も覗いてみます。
店舗外の階段を上ると、そこには「愉快スタジオ」という広いレンタルスペースがありました。
オーナーのご厚意により、こちらも見学をさせていただきます。
靴を脱いでスリッパを履き、中に入ってみると思っていたよりも広い印象です!
なんと、グランドピアノやキッチンまでありました。
これが全部使えるのって凄い。
1時間1,000円(グランドピアノ使用は積立調律代500円)で借りられるということもあり、コーラスの練習をする方たちや、ひたちなか文化会館よりもコンパクトにコンサート発表をしたいというグループなどがよく利用されているそうです。
もちろん椅子やテーブルも沢山あるので、セミナーや大人数でのパーティーもできちゃいます。
駅からの近さも魅力の一つです。
普段車で通り過ぎるだけだとなかなか気が付かない、嬉しい情報を図らずもゲットできてしまいました。
バルコン小池さんを後にした我々は、再び商店街を歩きます。
「ここで昔はよく、部活帰りにコロッケやから揚げを食べたな〜!」などと、参加者の方自身の懐かしい思い出も語られました。
山甚道場
最後に訪れたのは、半世紀近くにわたって営業を続けているという居酒屋『山甚道場』さん。
常連さんやお酒好きが集まりそうな、雰囲気のある店構えです。
人気メニューは皿うどんや手作りのもつ煮とのことで、みんなで乾杯をして、今日のツアーで見つけたレトロなスポットの振り返りや地元の思い出話に花が咲きました。
参加者の声
ツアーの参加者からは、
「店名の由来や歴史などの背景を知り、応援したい気持ちになりました!また利用したいです」
「まち歩きをしていて気になったお店に飛び込んだ際も優しく丁寧に対応していただき、お店の方のあたたかさを感じました」
「参加者自身がガイド役になることで、ネットでは得られないようなエピソードや知識も聞けて面白かったです」
「参加者同士の交流の機会にもなってよかったと思います」
といった声をいただき、とても満足感の高いツアーとなりました。
「30年前に逆戻り!裏道タイムスリップ」は、街のレトロな魅力を再発見する素敵なツアーとなりました。
みなさんもぜひ自分だけの「レトロ」を見つけてみてくださいね!
<ツアー投票は2025年1月19日(日)まで!>
「推しのまち巡りプロジェクト」は、ひたちなか市の誕生30周年記念事業です。
ひたちなか市民がまちの魅力を再発見し、任意で参加したまちを好きなメンバーが推しポイントや、あまり知られていない自分たちだけのマル秘ポイントを別視点から再発見し、市民が考える新たな魅力を伝える4つの「推しのまち巡り」プランを作りました。
みなさまの投票を経て、新たなまちの魅力を伝える「まち巡りマップ」として発表します。
(ライター:ひたちなか市 いいとこ発信隊 いちらき・ゆきちゃん)